2021-03-17

【狩猟のこぼれ話】精神科に行ってきた。銃所持には警察に通ったり、診断書が必要な話。

こんにちは。山と川と暮らし(@yamakawakurashi)です。

先日、精神科に行ってきました。
狩猟や射撃競技で銃を持つ人にとって当たり前の話ですが、銃所持にはお医者さんの診断書が必要です。今回は、健康な2・30代の私が診断書をもらってきたときの話。

精神科に行くのは「精神疾患がない」診断書をもらうため

ありがたいことに、精神的にも肉体的にも至って健康な私。

普段、病院へ行くとなると、花粉症の薬をもらいに耳鼻科へ行ったり、親知らずを抜くために歯医者さんに通ったり、消しゴムはんこの柄に使おうと木を切ったらうっかりウルシで、皮膚科に行ったり(たいそうにかぶれた)。

精神科も無縁な場所でしたが、3年前にはじめて足を踏み入れました。ちょうど銃の所持許可更新が迫っていたのです。

銃を持つには警察の許可が必要

普通に生活していると、警察との絡みはスピード違反で捕まるときか、運転免許の更新くらいでしょうか。

警察から連絡があると、やましいことがなくても結構ドキドキします。私の場合、罠以外に銃を使った猟も行うので「銃の所持許可」を公安委員会からいただいています。窓口は、警察署の生活安全課です。

狩猟をするには狩猟免許が必要で、これは各都道府県から発行されます。試験は1日、事前に講習会(これも1日)を受ける必要がありますが、準備すればそれほど大変ではありません。

さらに、銃を使った猟をしたい場合「銃の所持許可」が必要です。こちらは警察に約7回くらい足を運んで、書類のやりとりをします。加えて、えげつない引っかけ問題がたくさんの筆記試験を受けたり、実際の銃を撃つ教習射撃を受けたり。半年くらいかけてやっと許可が下ります。

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3年ごとに更新がある

運転免許と一緒で所持許可にも更新があります。銃の所持許可の場合、誕生日の2ヶ月前から1ヶ月前までが更新申請期間で、3年おきに更新します。

私がはじめて銃所持したのが2012年。もうすぐ9年になります。6月生まれなので来月~5月の間で3回目の更新申請を行います。

必要な書類に「医師の診断書」がある

警察に提出する書類は住民票の写しだとか、市町村が発行する身分証明書だったり経歴書・ライカ版の写真などなど。パスポートを作ったり、就活で必要だったりするおなじみの書類に紛れて「医師の診断書」があります。

精神保健指定医、公安委員会が認める医師又は申請者の心身の状況を診断したことのある医師(かかりつけ医)の作成した診断書であって、総合失調症、そううつ病(そう病及びうつ病を含む)、てんかん(発作が再発する恐れがないもの、発作が再発しても意識障害がもたらされないもの及び発作が睡眠中に限り再発するものを除く)その他自己の行為の是非を判断し、若しくはその判別に従って行動する能力を失わせ、若しくは著しく低下させる症状を呈する病気、介護保険法第5条の2に規定する認知症又はアルコール、麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒者であるかないかに関するもの。かかりつけ医の作成した診断書を提出する場合は、過去の該当医師の診断歴を証明するもの(例えば、初診日の記載された診察券、過去の領収書等)を提示することが求められます。
-「猟銃等取扱いの知識と実際」発行:一般社団法人全日本指定射撃場協会-

平たく言うと「自身の行動をコントロールできる人」かどうか、第三者の目を持ってふるいにかけるイメージでしょうか。

※診断書以外にも身辺調査でご近所トラブルがないかとか、お酒飲んで暴れたりしないかとか、ご両親は反対してるの?とか聞かれるようです。

診断書を書いてもらうのは、精神科の先生か、かかりつけのお医者さんでもいいとのこと。

3年目の更新(はじめての更新申請)のときは、住民みんな家族・親戚・友達みたいな地域に住んでいたため、診療所の先生に書いてもらい無事申請できました。

6年目の更新(2回目の更新申請)のとき、引っ越しをしたため私の人となりを知っているお医者さんがいなく、直近でかかっていたのがウルシかぶれを見てもらった皮膚科の先生。一か八かで「趣味で狩猟をするのですが、警察に提出する診断書を書いていただきたくて…」と受付の方へ申し出たところ、快く先生に事情を説明いただきました。

先生は、その場で警察に電話「これ、かかりつけ医って一般的に内科のことだよね…」ぷつりと切った後、「残念だけど、ここでは承れない」とのこと。

とても丁寧な先生だったので、続けて近くの精神科の病院へ連絡「受けてくれるそうだから、そちらへ行ってください」と、アポまで取ってくださいました。本当にありがたい。

突然伺ったのに、その精神科の病院の方も寛容で。診察まで少し待った(1時間くらい待ったのかな?)のち、診察では猟銃を使った過去の事件の話を伺い(30分くらい?)、紹介してくれた皮膚科の先生のお話など雑談をして終了。無事、申請ができました。

そして今回9年目の更新(3回目の更新申請)、前回見ていただいた精神科の病院へ予約連絡。「3年前に銃の所持許可申請の診断書を書いていただいたものです…」と連絡すると、「あ、猟銃のですね。診断書の書式はお持ちですか?受診時に持参してください」とスムーズに予約完了。

いざ、受診したら今回診察は10分ほどで終了。待ち時間なども合わせて1時間かかりませんでした。

まとめ:突然「狩猟で診断書が必要で…」と言われてもびっくりしないで

当然ながら、「何かあったら責任を取れない」と診断書を書いてくれない場所も多いです。これから狩猟を始めたい方は、直前にバタバタしないように余裕を持って調べるのが大切。どこで診断書を受けてもらえるのか、先輩猟師さんに聞いたり、警察に聞いたり、何カ所かピックアップして電話確認しておくと良いと思います。

精神科の病院の場合、問い合わせが多いのか話がスムーズに進むこともありますが、かかりつけ医にお願いする場合、「え、何の話?」といぶかしがられることもしばしば…。

狩猟はやらないよという方も、「銃の所持許可には診断書が必要」と知っておいて欲しいな。私のような小心者は、かなりドキドキしながら電話をかけることが多いので。

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