2021-03-25

【ハンドメイド記録】毛皮なめし0枚目-思い入れのある1枚-

こんにちは。山と川と暮らし(@yamakawakurashi)です。

おうち時間が増え、ハンドメイドにチャレンジする方も増えているのではなかろうかと思います。

かく言う私は、去年の今頃せっせと毛皮をなめしていました。

ハンドメイドを「人の手で作ったもの、手作り」と定義すると自分でなめした革もそれだし、「既製品ではない・大量生産品ではない」としてもばっちり該当するので、表題を【ハンドメイド記録】としています。

「は、毛皮なめし?なんじゃそら」という方も是非。そんな世界もあるのね~と読んでいただけると幸いです。

「山と川と暮らし」は、標高1150mほどの山のふもと、ちょうど本州の真ん中あたりに暮らす夫婦(+犬)の屋号です。私は、人より少し小さい(150cmくらい)の30代女性、趣味狩猟。夫は釣りきち、犬はイーヨーみたいなセッター。

▲ なんでなめすのか、こころもちはこちらを読んでみてください

個性があっておもしろい

今まで、7枚ほど毛皮なめしをやってみました。失敗したものもあれば、ふんわりやわらかく仕上がったものもあります。

やってみてわかったことは、「いつ獲れたか、捕獲の状況、性別、年齢」によって「大きさや脂肪のつき具合、毛の抜けやすさ」などなど違いがあって、個性に合った方法をとらないとうまくいかないようだということ。

私は、専門家ではないのでなめしの方法は手探りです。「こういう場合はこうしたらいい」という情報が不足していると思うので、メモ代わりに「こうしたらこうだった」を蓄積していきたいと思います。

北海道に住んでいたころに作ったもの

ここに住む前は、大学と卒業後3年間の計7年間北海道に住んでいました。狩猟のはじまりもそこで、いろいろ教えてくれた大先輩(70代のおじいちゃん)は自分で試行錯誤しながら皮なめしを行っていました。

(「わからないことは、ネットで調べる」という、向上心と探究心と知恵がとてつもないおじいちゃんです)

先輩のお手伝いはしていたので、皮なめしのざっくりとしたやり方と大変さは肌で感じていました。でも、その頃は必要性を感じていなかったので自分で丸ごと1枚なめしたことはありませんでした。

唯一作ったのが、北海道を去る前の最後の猟期、冬にひとりで獲って、苦労して山から引き出し(たぶん90kgくらい)、ひとりで解体した思い入れのあるメスジカの毛皮。

▲ 上:中央やや左の黒い点が倒れたシカ、下:拡大(2015年1月15日)

大きくて全てはできる気がしなかったので、首からお尻まで背骨に沿って幅30cmくらいをなめしました。

どんな風になめしたか細かく記録していなかったのがくやまれます…。

ミョウバンをすり込む方法

詳細はうろ覚えですが、ミョウバンをすり込む方法でなめしました。

▼ 参考にした記事 ▼ 鹿皮なめしのやり方: 豆狸の狩猟・採集的生活のススメ 鹿皮なめしのやり方,シカ・イノシシ猟からスズメ・カモ猟 渓流釣りからアユ・ウナギ漁潮干狩りから素潜り 山菜採りからキノコ狩 www.mamedahunting.com

▲ 「豆狸の狩猟・採取的生活のススメ」さんブログより

上記ブログを参考にやってみた手順はこちら

1)残っている肉や脂をそぎ落とす
2)洗濯洗剤で毛の汚れを洗い流す
3)水を切る
4)ミョウバンと塩を皮にすり込む
5)ビニールをかけてしばらく放置
…このあたりうろ覚え、そのまま放置して乾燥させたのか?
6)乾燥したら、紙やすりでミョウバンと塩の結晶を削り取る
★完成★

▲ 作業の様子(生活感がすごい…)

この方法だと毛にミョウバンと塩の成分がついて、さわり心地がギシギシしました(参考ブログをよく読んだら、さわったり使っているうちになじんで気にならなくなるらしい)。

シカの毛は中空になっているらしく、折れやすいです。さわり心地はそれほどよくないので、これぞ!という使い道が思い当たりません。

せっかく作った毛皮なめしですが「見たい」という人に見せる以外はくるくる巻いて納戸にしまってあります。

今でもカビずに元気です

作成したのが2015年なので、もう6年経ちます。

湿気の多いこの住居でカビ一つ出ず、カツオブシムシなど虫に負けることなくきれいな状態。

久しぶりに引っ張り出してきたので、大きさを測ってみたところ長さは130cmありました。先日獲れたメスジカは、なめす前の原皮で120cmほど。

乾燥の段階で縮むことを考えると、北海道のエゾシカはやっぱり大きいなあと改めて思います。

ブラキストン線を境に北海道では本州と似てるけどちょっと違う種が住んでいます。

※「ベルクマンの法則」というのがあるらしいです

まとめ:記録を残すことの大切さ

はじめて自分でなめしたこの毛皮、うっすら鹿の子模様が出ているので春先に獲ったシカだっけ?と思っていましたが、改めて写真の日付を確認してみたら1月15日と冬真っ盛りでした。

シカ冬毛

模様はきっと個体差があるんだと思います。それもきちんと記録しておけばおもしろい傾向が見つかるかもしれない。

ということで、私も探究心と知恵をつけるために、「こうしたらこうなった」と、発見したこと、おもしろいと思うことを記録に残していきます

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