2022-01-14

【暮らしを豊かにする道具】田舎に住んでて持っててよかったもの-カメラ編-

標高1150mの山麓、関東圏からもそれほど遠くないので別荘利用する方が多い地域に住んでいます。いわゆる「田舎」に住んでいて、個人的に持っていてよかったなぁと思ったものを紹介します。

前回紹介した双眼鏡の記事はこちら。

双眼鏡につづく今回は、「カメラ」を紹介します。

違う切り口から見る新しい世界

カメラは、新しい視点で発見を促してくれる道具です。

この道具は、今という瞬間を「切り取る」、そして「あとにとっておく」ことができます。写真に撮っておけば「こんなおもしろいものを見た」を見たままに近い状態で、友達や未来の自分に共有することができるのです。

きっかけは単に記録として残したかった

カメラを持つきっかけは、学生の頃。
「おもしろそうなことは何でもやってみる」をモットーに、おもしろそうな先輩について行ったら、双眼鏡の使い方と生き物の探し方、図鑑の引き方を教わりました。

森を歩くと知らないことだらけで。「あの鳥はなんだ?名前は?」とか、「この草、何?食べれるの?」とか、なぜなぜ期の子どもみたいに「なんで」を消化する日々。

一緒に詳しい人と歩けるときは、「なんで」をぶつけたら「それはね…」が返ってくるけど、みんなそんなに暇じゃない。だから先輩は図鑑の引き方を教えてくれた「自分で調べなさい」と。

歩くときに持てる図鑑は限られていて、まだ使い方もままならない状態だと調べるにも時間がかかります。あっちにもこっちにも「なんで」が転がっている森で、いっぺんにいろいろ知るには無理があって。

興味の矛先としては、「鳥の名前をまず覚えたい。ついでに植物」くらいだったので、植物は写真に撮ってあとで調べる方式に変更。…ということで、ビッグカメラのおにいさんに言われるがまま、おすすめのコンパクトデジタルカメラ(Canon IXY DIGITAL 20 IS)を購入。

植物だったり、得体の知れないフンだったり、しまいには双眼鏡と組み合わせて鳥をズーム撮影する技を習得したり…今思えば植物だけにとどまらず、就職するまでこのカメラでたくさん写真を撮りました。

カメラの楽しみ

なぜなぜ期の興味はキノコにも向けられました。見つけたものはとりあえず写真に収め、家に帰ってパソコンで改めて見てみると、おや、なんかちょっとおもしろい。

もはや名前はよくわからなかったけど、こびとの世界に紛れ込んだみたいな写真に、わくわくしました。

ほかには、ナウシカの樹海みたいな岩の上の地衣類

見上げた森

冬のカラマツの森
ナラの紅葉

画面で見ると違う世界に迷い込んだような不思議な感覚。

味を占めた私は、おもしろく撮れそうな画角を考えてしゃがんだり、地面すれすれから撮ったり、地面に寝転んで空を撮ってみたり。

目線を変える、いつも見ている場所から少しずらすとまた違う世界が見える気がしました。

おいしそうに食べる、動物にも表情がある

双眼鏡を手に森に入ったとき、しばらく立ち止まっていると敵意がないのを感じ取ったのか小鳥たちがどこからともなく飛んできて、こちらに気にせず食事をとることがあります。

のんびり見ていると、なんだか楽しそうで。

写真にしてみたら、ものすごくおいしそうに食べる姿がおもしろくて。

双眼鏡ではちょろちょろ動く中で見落としていた細かい部分が、写真だとはっきりと見えます。今まで気がつかなかった発見がたくさん。

よく見ると口の周りに食べかすがついたまま

家に帰って人知れず、データを取り込んだパソコンの画面を見てにやにやしちゃいます。だんだんと、「見てみて!こんな表情するんだよ」って自慢したくなって。

当時SNSはあまりやっていなかったので、会社のブログで少しずつ写真を載せるようになったら、おもしろいって反応をいただけて。

また世界が広がった気がしました。

アウトプットの場があるとよりいいのかもしれません。

まとめ

単なる記録としても有効なカメラ。
今はスマホのカメラでもきれいに写るので、わざわざ新しいカメラを用意しなくても十分撮れます。

まずは持っているカメラで、寄ってみる、しゃがんでみる、寝転んでみる…

目線を変えて、普段見ている場所から少しずらして写真を撮ってみてください。いつもとまた違う世界が見えるかもしれません。

カメラは、新しい視点で発見を促してくれる道具です。

今という瞬間を切り取って、あとで自分で眺めてにやにやしてもいいし、「こんなおもしろいものを見た」と友達に報告してもいい。いろんな角度で自然をながめられるカメラ、おすすめです。

使っているカメラ

山と川と暮らしが使っているカメラは、こちら
ズームがよくきく高性能のコンデジです。

野生動物の写真を撮りたいので、どうしてもズームが効くものがほしい。でも、いつなんどきにオモシロイ瞬間がやってくるかわからないから常に持ち歩きたい。しかも、がさつなのでガシガシ使っても気にならないもの…というもやもやの結果、一眼やミラーレスではなくコンデジでという決断に至りました。

ここまで読んでいただいた方はうすうす気づいていると思いますが、カメラの知識は全くありません。

一眼やミラーレスだとなんでもない景色もきらきらした写真になる印象があります。やっぱりいいよね。

でも、カメラの知識がなくても、いいカメラじゃなくても、気軽にいつでも撮れることが大切だと思っています。

あと、カメラに夢中になりすぎて事実をねじ曲げてしまうのは気をつけたいところ。(例:野鳥を撮りたいから餌付けをしてすぐ近くまで近寄るなど)

まずは自分の目で景色をしっかり見ること、写真はその次。自然は自然のままで撮影する。自然を楽しむためのツールなのに、撮影が目的になってない?…うっかりすると飲み込まれそうになるときがあります。たまに自問自答して本質を見失わないように気をつけたいですね。

以上、自然を楽しむ、暮らしを豊かにする道具の紹介でした。

iphoneで撮影したクルミの冬芽、ヒツジさんがにこにこ笑っているように見えます
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