「寒い」は「たのしい」冬好きが語る、しばれる地域の冬の楽しみ方
冬、好きですか?
私は、春夏秋冬のなかでダントツ1位で冬が好きです。
寒いとたのしい、そう思えるマイナス10℃を下回る「しばれる地域」の冬の楽しみ方を紹介します。
晴れ=寒い=たのしい
一日の中で夜が一番寒いと思っている人が多いと思います。実は朝、日の出頃が最も冷えます。すっきり晴れた日の夜は熱がどんどん宇宙に放出されて(放射冷却と言うらしい)、太陽が上がると徐々に気温が戻るのです。
だから、寒い日ほど満点の星空が見られるし、太陽が昇ればスカッと雲一つない晴天が待っています。
そして、なにより空気が澄んでいる(気がする)
玄関を開けて一歩外へ出た瞬間に、目に飛び込んでくる青空を見ると「お、いいねー」とにやにやしちゃう。
まるでパブロフの犬。
きらきら輝く氷の芸術作品
このパブロフの犬がわくわくしているのは、ごはんがもらえるからではなく、キラキラ輝く氷の世界が待っているから。
氷の剣山
氷のモンスター
窓ガラスにはモンスターの足跡
ちっちゃな金平糖が降ってきたり
年に数回、調子がいいと霧氷も見られる
もちろん、霜柱をサクサク踏んだり、凍った水たまりをパリパリ割って遊んだりもできる。
朝日が身に染みる
肺に突き刺さるような冷気の凶器を感じながらも、昇る太陽の力はパワフルで。
日向にいれば、のんびりひなたぼっこができてしまうほど。
雪が積もっていれば、照り返しで日焼けするほど。
お散歩して、ぽかぽかな日差しの中、森で食べるおにぎりは氷点下のことを忘れてしまうほどおいしくて。気持ちのいい一日のスタートを切れます。
雪が教えてくれること
雪が積もれば白い世界が広がります。葉っぱのミドリもカラフルな花もありません。ぱっと見、白と茶のモノトーンな世界。
でも、あしもとをよく見ると足跡。
雪が浮き彫りにしてくれる「確かにそこに居た」証拠たち。
普段は直接見られないけど、雪上の痕跡を通して野生動物の気配が伝わります。
夏の華やかなにぎやかさはないけど、簡素で静かな世界にしか見られないものがあります。
きびしいからこそ春がうれしい
氷点下が現れるのは10月下旬。ユキムシとともに霜が降りて、冬の入り口がやって来ます。
終わりは5月上旬。氷点下の割合がだんだんと減って、小鳥がさえずるようになって。
ヤナギの穂がぷっくりかわいい、春だなーと思うと湿った思い雪が降ったりして。
春と冬を行ったり来たりしながら、ゴールデンウィークを過ぎるとやっと新緑の季節が。遅れた分を取り戻すかのように一気に芽吹きます。
寒くて長い冬を乗り越えたごほうびのような美しい景色。
あっという間ににぎやかで華やかな夏がやって来ます。
ゆっくりとした上り坂の冬を経て、春夏秋とめまぐるしく、四季がまるでジェットコースターのよう。高低差のない「なまぬるい冬」じゃおもしろくない。研ぎ澄まされた冬があるから、ほかの四季が際立ちます。
まとめ
冬は寒くて何もなくてしんどい。そんなこと、氷点下が当たり前なこの場所では思ったことありません。むしろ、冬は寒くてあったかくて楽しい。
もちろん、雪かきが大変だったり、暖房にお金がかかったり、気を抜くと水道が凍ったり、暮らして行くには不便なことがたくさんあります。
でもそれを超える楽しさ、おもしろさ、美しさがあるのです。だから、「寒い」は「たのしい」。
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